第2章:支出を整える──夢に向かう足場づくり

japanese lucky coin cat

本気で、ガヤルドに乗りたい。

その想いを現実にするために、まず最初に向き合ったのは「お金の現実」だった。

妻と3人の子どもたちとの暮らし、住宅ローン、日々の生活費。
決して贅沢な暮らしをしていたわけではなかったけれど、
正直「これ以上何を削れるんだろう」と思っていた。

でも、夢のためなら変えられる。
そう自分に言い聞かせて、支出の見直しに本気で取り組みはじめた。


支出を「投資・消費・浪費」に仕分ける

まず行ったのは、家計の棚卸しだった。

支出を「投資」「消費」「浪費」に分けてみたら、思っていた以上にムダが多いことに気づいた。

例えば、コンビニでの細かい出費、使っていないサブスク、何となくの外食。
これらを見直すだけで、月に3〜4万円の浪費が削減できた。

朝はお弁当を持参、飲み物はマイボトル。
外でのちょっとした贅沢は我慢して、家族と楽しめる時間や食事にお金を使うように意識した。


投資型保険を解約し、NISAに切り替えた

次に取りかかったのが、保険の見直し。

もともと加入していた投資型保険は、保障も中途半端で利回りも低かった。
お金の勉強を進めるうちに、「これは資産形成としては非効率だ」と判断し、思い切って解約。

その代わりに、つみたてNISAとジュニアNISAを活用し、S&P500インデックスファンドでコツコツ積み立てることにした。

この時点で、投資と保険はしっかりと切り分け、「お金が育つ仕組み」を意識するようになった。


副業にも挑戦。選んだのは「せどり」

さらに、収入の柱を増やすために副業にもチャレンジした。

選んだのは「せどり」。
安く仕入れた商品を、価値を見極めてフリマアプリで販売する。
買い手も安く手に入ってうれしいし、メーカーにも売上が立つ、自分も少し利益が出る──
三方よしを意識して取り組んだ。

作業時間は、出勤前や子どもを寝かしつけたあと。
出品、梱包、発送…慣れない作業に最初は苦労もあったが、コツを掴むと少しずつ収益が伸びていった。

結果として、1年間で約60万円の利益を出すことができた。
「自分の力でお金を生み出せた」という実感が、自信につながった。


NISAは満額投資できるように。夢が現実味を帯びてきた

こうした支出の最適化と副業の結果、つみたてNISA・ジュニアNISAは毎年満額で投資できるようになった。

子どもたちの進学資金や自分たちの老後資金を守りつつ、家計にも少しずつ余裕が生まれてきた。

この頃から、「もしかしたら、ガヤルドに本当に手が届くかもしれない」と、
心の中に希望の光が見え始めた。


まだ誰にも言えなかった──夢は心の奥に

ただ、この時点ではまだ妻には話していなかった。

本当に買えるとも思っていなかったし、
何より「そんなクルマ欲しい」なんて、夢みたいなことを言うのが恥ずかしかった。

だからこそ、静かに、自分の中で計画を進めた。

誰にも見せない場所で、自分の未来を少しずつ描いていく──
今思えば、この頃がいちばん熱く、自分に向き合っていた時期だったのかもしれない。


▶ 第3章へ続く:「頭金をどう作ったか──リスクを取るという選択」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA